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今さら聞けない、セキュリティ対策の素朴な疑問 【前編】

なぜウイルスの作者は捕まらないの?

ネット上に大量のウイルスが流通しているのに、ウイルスを作った人が逮捕されるケースはほとんどありません。その理由には、大きく2つあります。

1つは法規制が不十分なことです。現在、日本ではウイルスの作成や配布を取り締まる法律がありません。これまでウイルス作成者が逮捕されたケースは3件ありますが、いずれもウイルスを作ったこと自体は罪に問われていないのです。

国内におけるウイルス作成者の逮捕例

逮捕時期 作成したウイルスの内容・逮捕容疑
2008年1月 アニメ画像を用いたウイルスを作成し、ファイル共有ソフトを用いて配布した大学院生3人を著作権法違反容疑で逮捕。
2008年5月 個人情報を流出させるウイルスを仕込んだアダルトゲームを、ファイル共有ソフトを介して配布。ウイルスに感染した利用者に対し、流出した個人情報の削除料として現金をだまし取った男2人を詐欺容疑で逮捕。
2008年8月 ハードディスクに保存してあるファイルを、タコなどの画像で上書きするウイルスを作った男を器物損壊容疑で逮捕。

国境の問題もあります。ネットの世界での不正行為が犯罪になるかどうかは、基本的に犯罪が行われた国の法律によって決まります。もし国内で外国製のウイルスによって被害を受けても、ウイルスが作られた国にそれを取り締まる法律がなければ、犯罪者として捕まえることができません。

ウイルス作成者が捕まらないもう1つの理由は、作成者を割り出すことが難しいことです。ウイルスの作者は、自分で作ったことがバレるような痕跡を残すことはないからです。ウイルスが大量に出回った状態で、感染源を特定することも簡単ではありません。

将来、世界各国でネット犯罪に対する法規制が進み、国家間で連携する体制が整えられれば、「野放し」にある状況は改善されることでしょう。ただ、ウイルスの作者が逮捕されても、被害者が保護・救済されるとは限りません。インターネットの利用においては、感染する前に自分の身を自分で守ることが必要とされることを、肝に銘じましょう。

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