2012/07/19
最新版 親子で学ぶインターネットのセキュリティ【前編】
<ページ1>
<ページ2>
<ページ3>
<ページ4>
インターネット上のトラブルを見ると、子どもによるパソコンや携帯電話の利用を全面的に禁止したくなる気持ちもわかります。しかし、それだけで問題は解決しません。親に内緒でインターネットを利用してしまうことの方が危険でしょう。インターネット上のトラブルや犯罪から守るためのルールを親子で決め、子どもにそれを守らせることが大切です。
だれかが不快感や恐怖感を覚えるようなインターネット上の発言はトラブルの原因になります。友人や知人だけでなく、見知らぬ相手とのトラブルを引き起こす可能性もあります。また、冗談であっても掲示板に犯罪をほのめかすような書き込みをさせてはなりません。これらの書き込みは内容によっては、業務妨害や脅迫などの犯罪になるため、警察が捜査にあたれば、IPから発信元を特定され、逮捕される恐れもあります。
公開された名前や住所、メールアドレス、携帯電話番号などの個人情報が悪用されれば、子どもが犯罪の標的になる恐れもあります。SNSの場合、プロフィール欄などに個人情報やそれに近い情報を安易に公開してしまいがちですが、これらの情報は誰にでも見られる情報であるということを教えておくことが大切です。
また、写真をインターネットに公開する時も要注意です。GPS機能を利用できる携帯電話やスマートフォンに搭載されているカメラは、写真データに撮影場所の位置情報を記録することができます。この機能により、撮影場所を探したり、インターネットの地図サービスと連携することなどができ、写真の楽しみが広がります。一方、悪意ある第三者にとっては、個人を特定する格好の情報になりかねません。子どもの行動範囲を特定される可能性もあるため、インターネットに公開する際には、位置情報は削除するようにしましょう。
※位置情報の削除の方法については、「他人に見られたくないデータ、消し忘れていませんか?」を参考にしてください。
だれかが自分のふりをして、掲示板やブログに書き込みをしたり、ゲームにアクセスしたりする可能性があることを子どもに認識させることが大切です。また、友人や他人のアカウントを使用してゲームにアクセスすれば、遊びのつもりであっても、法律に触れる恐れがあることを理解させましょう。また、パスワードやユーザIDは定期的に更新するよう、親が注意を払うようにしましょう。
パソコンや携帯電話のメールに怪しげなメッセージが届いたら、親に相談するようにしておくことも大切です。SNSやコミュニティサイトの場合、知らない人とのコミュニケーションも楽しみの一つですが、どこに危険が待ち受けているかわかりません。知らない人からのメールやメッセージには安易に返信させないようにすることが大切です。また、インターネットで知り合った人と会うことの危険についても伝えましょう。
利用するウェブサイトをあらかじめ決めておき、それ以外を閲覧する場合は親に相談するようにルールを定め、それを徹底するようにしましょう。アクセスしたサイトで、名前やメールアドレス、携帯電話番号などの個人情報の入力を求められても応じず、速やかに退去するようにしてください。万が一、サービス利用料として金銭の振り込みを要求するような請求画面が表示されたり、メールが届いても無視するのが鉄則です。
なにごとも適度な利用が大切です。インターネットに熱中するあまり、生活リズムを崩してしまう恐れもあります。平日や週末、また夏休みなど子どもの生活習慣に合わせて、利用時間を話し合うようにしましょう。セキュリティソフトの中には、不正プログラムや不正サイトの検出だけでなく、閲覧できるサイトやインターネットの利用時間の制限など、子どもを守るための機能を搭載したものもあります。ルールと合わせて、こうしたサービスを利用することで、子どもに習慣づけることをおすすめします。
※この記事は制作時の情報をもとに作成しています。