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トレンドマイクロ株式会社
2011/07/21
親子で考えたい、インターネットトラブル回避術【前編】
情報教育が進み、小学校でもパソコンの授業が始まりました。若年層の子供にとっても、パソコンやインターネットはごく身近な存在になっています。
それにともない、子供たちがインターネット上のトラブルに巻き込まれるケースも目立つようになってきました。
夏休みに入ると、学校の先生の目も届かないところで子供がトラブルに巻き込まれる危険性もあり、心配になっている方も少なくないでしょう。
そこで今回から2回にわたり、子供が遭遇しやすいネットトラブルの事例とその対策について紹介します。
ネット上のトラブルの多くは「出会い系サイト」と思われがちですが、未成年者を対象として見た場合、出会い系サイトでのトラブルは少なくなっています。
2011年(平成23年)2月に警察庁が公開した統計データ「平成22年中の出会い系サイト等に起因する事犯の検挙状況について」によると、出会い系サイトを利用して犯罪被害に遭った児童(18歳未満の子供)は年々減少傾向にあります。平成22年は254人で、前年比-199人、43.9%の減少になりました。平成18年の1,153人からみると、大きく数を減らしていることが分かります。
これは、平成20年に出会い系サイト規制法が改正されたことや、未成年が有害サイトを見にいかないようアクセス制限をする、フィルタリングという機能やサービスが強化されたためだと考えられます。
その一方で、コミュニティサイトを利用したことによって犯罪被害に遭った児童は、1,239人(前年比+103人、+9.1%)に上ることも分かりました。
中でも、青少年保護育成条例違反(被害児童数772人、前年比+103人、+9.1%)と、児童ポルノ関係(被害児童数180人、前年比+79人、+78.2%)の増加が目立っています。
また被害児童の低年齢化も顕著で、14歳以下の被害児童数も362人、全体の29.2%を占める割合になっています。
これにより警察庁では、「コミュニティサイトの利用に起因する犯罪から子どもを守るための緊急対策」を推進することとし、関係省庁、関係事業者、関係団体と連携して対策を図っています。
具体的には、コミュニティサイトでは、どのようなトラブルが起こりやすいのでしょう。
インターネットでは従来のようなメールやチャットのほかに、ネットでゲームができるコミュニティサイト、Twitterや、Facebookなどのソーシャルネットワークサービスなど、様々なコミュニティサービスが提供されています。
これらのサービスの多くは、無料で会員登録をすれば簡単に始めることができ、携帯電話からも利用できるため、子供の利用者も増えています。
未成年の子供たちはパソコンや携帯電話、インターネットなどの情報ツールを使いこなすスキルはあっても、社会経験が乏しいため、「警戒心」と「注意力」に欠ける側面もあります。このため、思わぬトラブルに巻き込まれたり、対処法を知らないために被害を拡大させてしまうのが現状のようです。
実際に発生したネットトラブルには、以下のようなケースがあります。
事例1:コミュニティサイトのプロフィールページに、子供が自分の個人情報を詳細に登録して公開してしまった。
悪意のある第三者は、こういったプロフィール情報を手がかりに、子供に接触しようとします。
同年代の同性になりすまして「友達になろう」と呼びかけ、警戒心を薄れさせ、子供との出会いをもくろんだり、言葉たくみに「わいせつな写真」を撮らせたりするなど、犯罪へと誘導するケースもあります。
事例2:子供がコミュニティサイトで仲良くなった相手に、他のサイトでの交流を誘われた。信用してそのサイトを利用し始めたら、有料だと後で分かり、利用料を請求された。
事例3:子供がコミュニティサイトに登録したメールアドレスに、頻繁にメールが届くようになった。メールに記載されていたURLにアクセスすると、有料サイトに登録したとして、契約料を請求された。
特に、架空請求などの金銭トラブルに遭った子供が「親に話すと怒られる」という不安から、黙って家からお金を持ち出したり、親のクレジットカード情報を教えてしまうなど、被害が深刻化した事例も発生しています。
※この記事は制作時の情報をもとに作成しています。