2011/08/04
親子で考えたい、インターネットトラブル回避術【後編】
パソコン、携帯電話、スマートフォンなど、様々な機器から簡単にインターネットに接続できる時代になりました。子供たちもこうした機器を自由に使えるようになると、インターネット上のトラブルに遭遇してしまうケースも増えてきます。
子供がトラブルに遭わないようにするために、親としてできることは何でしょうか。
夏休み特集の「親子で考えたい、インターネットトラブル回避術【前編】」では、子供が遭遇しやすいトラブルの事例と現状について紹介しました。
【後編】では、子供がインターネットのトラブルに遭わないようにするための対策と、万が一トラブルに巻き込まれた場合、親としてすべきこと、ご家庭でできる対応について見ていきます。
インターネットは便利ですが、思わぬ危険が潜んでいます。大人なら当然わかっていることですが、社会経験の乏しい子供たちは、このことをよく理解していない場合があります。
インターネットを安全に利用するためにも、まずは利用する際のルールを家庭内でよく話し合っておくことをお勧めします。
例えば、パソコンや携帯電話の利用について。ネット上のトラブルが増えているという話を耳にすると、親は心配のあまり、携帯電話やパソコンの利用を「全面的に禁止」してしまうこともあります。しかし、それだけでは問題の解決にはなりません。
子供たちは友人とコミュニケーションをとるために携帯電話を活用したいと思うでしょうし、子供が塾などに通ったりする場合は、親と連絡をとるために携帯電話が必要になることもあります。パソコンも、家庭で使わせないようにしたとしても、学校やインターネットカフェなどで利用することもできるでしょう。
やみくもにパソコンの利用を禁止したりすると、子供に反抗心が芽生えることもあり、「言っても怒られるだけだから」と、こっそり使うようになる可能性もあります。
これでは、子供がインターネットのトラブルに巻き込まれた時に助け船を出すことができません。
まずは、ご家庭でよく話し合い、子供たちが携帯電話やパソコンを利用する際のルールを明確にすること。また、どのような形でインターネットを利用しているのか、親子で気軽に話し合える雰囲気を作っておくことが重要です。
たとえば、以下のようなルールを決めてみてはいかがでしょうか。
こうしたルールを決める以外に、親として事前の予防策をとりたいときには、「フィルタリング」を利用する方法もあります。
フィルタリングとは、インターネット上のWebサイトを評価判別し、有害と認定されたサイトへのアクセスを制限する機能のことです。ブロック、またはアクセス制限といった名称でも呼ばれます。
フィルタリングでサイト閲覧に制限をかけておけば、子供が無防備に有害サイトへのリンクを操作してしまっても、閲覧できないので安心です。
子供がインターネットを利用する際は、パソコンよりも、携帯電話からのアクセスが多いのが現状です。このため携帯電話に関しては、青少年契約者へのフィルタリング使用の原則化が進められています。
まず、未成年が携帯電話使用者となる場合は契約時に親の承認が必要になるので、親の知らないところで、子供が自分用の携帯電話を取得することはできません。
また各携帯電話事業者は、オプションで有害サイトへのアクセス制限サービスを用意していますので、親はこうしたサービスを活用することができます。
さらに、アクセスするサイトをユーザが個別に選別できる「個別フィルタリング設定」や、アクセスできる時間帯を設定できる「時間帯制限」などのサービスを用意している事業者もあります。
携帯電話事業者名 | サービス名称 |
---|---|
NTT docomo | アクセス制限サービス |
au by KDDI | EZ安心アクセスサービス |
SoftBank | ウェブ安心サービス |
WILLCOM | 有害サイトアクセス制限サービス |
イー・モバイル | Webアクセス制限 |
パソコンからインターネットに接続する場合も、フィルタリング機能を利用できます。ご家庭の利用環境に合わせて、導入しやすい方法を選びましょう。